富山県のど真ん中、富山県立中央農業高校

「△△県立中央農業高校」があるのは神奈川と富山です。

富山県立中央農業高校

1958年、定時制農業課程の「富山県立富山通信産業高校」が設立されています。電話など通信産業向けの高校というわけではなく、「定時制・通信制」の通信だろうと思われます。1961年には「富山県立富山産業高校」に改称され、現行の「富山県立中央農業高校」となるのは1969年です。

1969年時点で農業系の学科を持つ高校は富山県に6校あったものと思われます(過不足があるかもしれませんが、あまり大きな問題ではありません)。このうち有磯高校は氷見高校に統合され2012年3月で閉校になっています。

富山県の農業系高校
富山の農業系高校(地理院タイルを加工)

中央農業高校は富山県のど真ん中です。やや南寄りかもしれませんが、美しいほどに「中央」です。農業系高校として考えても、西部のほうが人口は多いはずですので「中央」に異議を唱えるのは難しそうです。校名変更とともに定時制から全日制に転換しています。

富山南部高校はどこ?

富山市内には富山北部高校と富山中部高校がありますが、富山南部高校は聞いたことがありません。「中部」が使われている以上、「南部」に相当する高校があったはずです。

すぐに解決しました。富山高校が戦後まもなくの数年間だけ富山南部高校を名乗っていたようです。3校の位置関係は次のとおりです。

富山北部と富山中部高校
富山北部と中部(地理院タイルを加工)

もともと中心市街地にあった旧制富山中学が現在地の富山市太郎丸に移転したのは1900年です。この時点では北部と中部の前身校は存在しません。

有磯高校跡地に移転した氷見市役所

氷見高校に統合された有磯高校はごく一般的な3階建て校舎でしたが、雪国仕様で2つの体育館を備えていました。標高は4m台ですが、氷見港から1.5キロ、氷見港に注ぐ上庄川から600m離れており、新しいハザードマップでも完全に浸水想定区域外です。

有磯高校

1968年竣工の氷見市役所庁舎は5階建てとはいえ、1階は駐車場で玄関が2階という構造でした。駐車場が狭く、耐震化やバリアフリー化の課題も抱えていました。有磯高校閉校から2年後の2014年にリノベーション移転しています。2つの体育館と一部校舎は再利用です。内陸に1.2キロほど移動したことになります。

氷見市役所

旧市役所跡は無料駐車場として開放されています。

氷見は藤子不二雄Aの出身地であることから、中心市街地にはハットリくんのからくり人形や怪物くんストリートがありますが、増殖を続けていて去年12月には新たに「喪黒福造のスマイルベンチ」が設置されています。旧市役所から徒歩5分です。隣に座って心の隙間が埋まるものかどうかは定かではありませんが…。

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