創立100周年の入学生

旧・相馬郡小高町(おだかまち)は、2006年に原町市、鹿島町と合併して南相馬市になりました。合併後は小高区、原町区、鹿島区の地域自治区が置かれたため、2つの旧・町役場は区役所になっています。

小高区市街地
小高区市街地(Google Earthプロ)

南北朝時代、小高城がその名のとおり小高い丘に築造され、跡地は小高神社になっています。南を流れる小高川は天然の堀という位置づけです。市街地は城の対岸に形成され、区役所から太平洋まで3キロほどです。

原発事故による避難指示が解除されたのは2016年7月です。原町高校内の仮設校舎に移転していた小高商業高校と原町区のサッカー場に仮設校舎を建てた小高工業高校は2017年4月に統合され、工業高の敷地に小高産業技術高校が開校しています。

2013年7月撮影のストビューです。小高商は創立100周年の翌年に移転を余儀なくされました。台風19号の犠牲となった20歳代の南相馬市職員は、小高商の卒業生であり、その入学年度は100周年の年だったようです。

勤務先は小高区役所近くの交流センターで8:30出勤とのことです。まだ小降りだった11:00には区役所に避難所が開設されます。避難所指定されていない交流センターでも、20~30人ほど受け入れていたそうです。

20:00に区役所の避難所は閉鎖され、産業技術高校に臨時の避難所が開設されています。上流で小高川が決壊したからなのでしょう。区役所も交流センターもハザードマップでは1m未満の浸水想定区域です。

避難住民を産業技術高に移送し、避難所開設を手伝った彼が帰宅の途についたのが日付が変わった13日0:30頃、冠水した道路で立ち往生した車から脱出したという電話があったのが0:40頃と報道されています。

立往生したと思われるのはピンクのマーカーで示した信号のある交差点付近です。ハザードマップでは2m未満の浸水想定域です。信号の先は登りですから、道路は川になっていたものと思われます。

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