【ページ履歴】
★2021年9月14日付で「富士山頂と昭和基地の気温の推移」と題して公開したページです。
★2024年3月19日付で加筆のうえ、昭和基地については「アフリカの南・南極昭和基地の年平均気温」のページに分割しました。
★2024年11月9日付で、気象関係の多くは「富士山頂でも2024年の年平均気温は観測史上1位」に移しました。このページには地理関係を残して、新たに「富士山が見える範囲」を加筆しています。
最高地点は3776.2m
気象庁職員は国家公務員のはずです。現状では山梨県の一部に寒冷地手当の適用があるものの、静岡県には寒冷地手当がありません。富士山頂の気象観測は1932年に始まっています。有人で通年観測していましたが、2004年に無人化されて以降は気温と日照の観測(日照は夏季のみ)です。
測候所跡にある標高3774.9mの電子基準点です。
山頂の三角点は地理院地図では3775.5mです。2002年の国土地理院の再測量で、この二等三角点は3775.6mとされましたが、この数字は地理院地図には反映されていません。なお、2002年の再測量では剣ヶ峰最高地点は3776.2mだったそうです。
富士山が見える範囲
富士山が見える北限は、福島県川俣町と飯舘村の町村境にある花塚山とされています。標高は918mで岩部ダムから高低差200mあります。福島県で富士山を拝むには本格的な登山装備が必要になります。
南限は八丈島です。八丈富士や八丈東山(三原山)の北斜面から見えるようですが、空港や市街地付近では見えません。島の外周道路なら視界が開けた場所で気象条件が整えば肉眼でも見えるということです。
西は滋賀県高島市と京都市左京区の府県境にある無名の山、東は銚子市です。銚子は長崎鼻手前の外川漁港でも見えるようです。銚子ポートタワーはNG、地球の丸く見える丘展望館はOKということです。夕焼け時ならシルエットが見えやすくなります。
もっとも遠くから富士山が見えるのは和歌山県新宮市の色川富士見峠とされています(ここも登山装備が必要になります)。那智勝浦町にある妙法山の阿弥陀寺付近でも理論上は見えることになっています(妙法山の山頂付近のほうが高確率)。
名所的にはやはり伊勢の夫婦岩から見える(こともある)海に浮かぶ富士山です。ダイヤモンド富士になるのは夏至の頃だそうですが、いずれにしても空気の乾燥が条件です。地図の紫マーカーは平地、赤マーカーは山頂付近を示します。
レーダードーム
富士山の山頂測候所には1964年8月に設置された富士山レーダーがありました。このレーダーは1999年に運用が終了し、麓の富士吉田市立富士山レーダードーム館に移設されています。
測候所は2004年に観測規模を縮小し、2008年には正式に「特別地域気象観測所」に移行しました。
私が富士北麓球場に行ったのは2002年でした。あいにくレーダードーム館は2004年にオープンした施設ですので、試合が中止になった場合の予備カードではありませんでした。
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