酒田商校舎には小学校が一時入居

2012年に酒田市内の公立高校4校が統合されて、山形県立酒田光陵高校が新設されています。さすがに4校統合は珍しいと思われます。酒田市の人口は10万人強です。同規模他市の10月1日現在の法定人口と市内の高校数は次のとおりです。

107,014人石川県小松市7校
105,717人愛媛県西条市5校
102,397人鹿児島県鹿屋市6校
102,353人山形県酒田市4校(ほかに通信制1校)
101,784人茨城県筑西市5校(ほかに高等専修学校1校)
101,286人岡山県津山市6校
99,157人長野県飯田市5校
▲人口10万人前後の市の高校数

人口10万人なら単純計算で高校生相当の人口は1学年900人台です。1学年1000人で考えると40人学級で25クラスになります。統合前の7校は多いでしょうが、統合後の4校は思い切った決断だったのかもしれません。

さて、酒田光陵高(紫)は旧・酒田中央高の校地に新設され、校舎は増築されました。ご近所だった旧・酒田工高(青)と旧・酒田北高(緑)は市街地からやや外れた酒田北港の近くにあります。酒田商工会議所は両校の跡地利用に関して用途地域を変更してほしい意向を表明しています。跡地をどうするかはまだ決まっていないわけです。

酒田光陵
酒田光陵(地理院タイル

一方、旧・酒田商(赤)は市街地にありました。新井田川を渡れば名所の山居倉庫とけやき並木という立地です。2012年11月撮影のストビューを埋め込みました。表札には「酒田市立亀城小学校」と刻まれています。

対岸の亀城(きじょう)小も統合対象であり、同校敷地内で新校舎を建設する2年間、旧・酒田商の校舎を仮校舎として使っていたようです。閉校後の高校の校舎に中学校が入ってくるケースは比較的よくありますが、小学校が入居するのはあまり聞きません。2018年7月のストビューでもこの表札は残っています。結局、亀城小が亀ケ崎小として元の校地に戻った2014年以降は空家状態が続いているということのようです。

なお、地図の水色のマーカーは酒田西高の定時制校舎です。酒田商の定時制は酒田光陵ではなく酒田西に引き継がれ、定時制は酒田西が移転する前の旧校舎に移っています。酒田西の移転は1998年ですので、10年以上に渡って遊休施設化していたのかもしれません。建物は非常時に使えるわけですから無駄に壊す必要はないわけですが…。

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