北海道と東北で2021年初の37℃台
2021年で初めての37℃台は、7月18日に北海道と東北の8地点で観測されました。足寄が37.5℃、池田と境野が37.4℃、北見が37.2℃、帯広と本別と津別が37.1℃です。8位には37.0℃で岩手・一関が本州一番乗りを果たしています。

「日本一寒い町」を自称する陸別でも35.9℃でした(陸別では観測史上2位)。1℃刻みの初到達地点は次のとおりです。
2020年 | 2021年 | |
30℃ | 30.0℃ 波照間(4/21) | 30.7℃ 日田(4/21) |
31℃ | ↓ | 31.4℃ 赤江(5/9) |
32℃ | ↓ | 32.7℃ 赤江(5/16) |
33℃ | 33.1℃ 南信濃(5/2) | 33.6℃ 波照間(5/21) |
34℃ | 34.2℃ 多治見(6/5) | 34.0℃ 波照間(5/24) |
35℃ | 35.8℃ 久留米(6/8) | 35.6℃ 久留米(6/9) |
36℃ | 36.4℃ 福島(6/10) | 36.0℃ 日向(7/5) |
37℃ | 37.5℃ 富山(8/6) | 37.5℃ 足寄(7/18) |
38℃ | 38.6℃ 多治見(8/10) | |
39℃ | ↓ | |
40℃ | 40.5℃ 伊勢崎(8/11) | |
41℃ | 41.1℃ 浜松(8/17) |
さすがに北海道の38℃台は厳しく、今後は常連組の出番になるものと思われます。7/19は勝沼、江刺、京都、福島、桐生、佐野の6地点が37℃台でした。
アメダス足寄
アメダス足寄は町役場の近くに設置されています。画像の右側の緑地は利別川(としべつがわ)の河川敷になります。標高は90mとされています。

アメダス足寄の2020年観測値は次のとおりです。年降水量は少ないほうから12位、年較差は60℃を超えています。
年降水量 | 623.0ミリ | 1282位 | /1293地点 |
年平均気温 | 7.3℃ | 826位 | /922地点 |
年最高気温 | 36.6℃ | 335位 | /922地点 |
年最低気温 | -24.5℃ | 865位 | /922地点 |
年較差 | 61.1℃ | 37位 | /922地点 |
年平均風速 | 1.5m/s | 706位 | /921地点 |
年日照時間 | 1916.0時間 | 280位 | /841地点 |
足寄で37℃以上が観測されたのは、2010年6月26日の37.1℃、2019年5月26日の38.8℃に次いで3回目でした。
ところで、Wikipediaには次のような記述があります。
町内に空港はない。最寄りの空港は帯広空港(帯広市)
Wikipedia>足寄町 交通(2021/07/19閲覧)
上の地図を見ると、帯広空港より釧路空港のほうが距離的には近いように見えます。Google Mapでルート検索すると、足寄町役場から帯広空港まで1時間21分、釧路空港まで1時間18分でした。
足寄は十勝に属していますので、最寄りの空港を1つだけ挙げるなら帯広になってしまうのはやむを得ないのかもしれません。実用的かどうかは別問題ですが、帯広駅から池田・足寄経由で陸別行きのバスがあります。
両国橋
足寄町役場の東隣は消防署です。出動する消防車が左折すると橋を渡ることになります。

利別川に架かる橋は「両国橋」と名付けられています。2018年7月撮影のストビューを埋め込みました。
「両国橋」や「三国峠(三国山)」は、旧律令国の国境を示す場合が大半です。各地の両国橋は次のように国境の川を跨いでいます。隅田川は初代両国橋の架橋時は武蔵と下総の国境です。
武蔵・下総 | 隅田川 | 国道14号線 |
武蔵・相模 | 境川 | 国道16号線 |
相模・甲斐 | 道志川 | 国道413号線 |
駿河・遠江 | 大井川 | 県道77号線 |
近江・伊賀 | 河合川 | 県道50号線 |
安芸・周防 | 小瀬川 | 県道1号線 |
安芸・石見 | 江の川 | 県道7号線 |
十勝と釧路の国境
「平成の大合併」以前、足寄町は日本でもっとも面積の広い市町村でした。今でも町としては最大の面積です。1955年(昭和30年)に利別川右岸の西足寄町と、利別川の東にあった足寄村が合併して、今の足寄町が発足しています。

関連の年表です。「東」は旧・足寄村、「西」は旧・西足寄村に関する事項です。
1869年 | 明治2年 | 東 | 釧路国足寄郡設置 |
1879年 | 明治12年 | 東 | 現・中足寄に入植 |
1882年 | 明治15年 | 東 | 廃使置県で根室県に帰属(十勝国は札幌県に) |
1886年 | 明治19年 | 東 | 廃県置庁で根室県から根室支庁管轄に |
1897年 | 明治30年 | 東 | 釧路支庁の管轄に |
1900年 | 明治33年 | 西 | 入植開始 |
1915年 | 大正4年 | 西 | 本別村など6村合併で本別村発足 |
1921年 | 大正10年 | 西 | 本別村から分村して中川郡西足寄村が発足、河西支庁に所属 |
1923年 | 大正12年 | 東 | 足寄郡足寄村が発足、釧路国支庁に帰属 |
1932年 | 昭和7年 | 西 | 河西支庁が十勝支庁に改称 |
1948年 | 昭和23年 | 東 | 足寄郡が釧路国支庁から十勝支庁の管轄に |
1950年 | 昭和25年 | 西 | 西足寄村が町制施行して西足寄町に |
先に入植が始まったのは東の旧・足寄村で、釧路支庁管轄です。後から入植が始まった旧・西足寄村は河西支庁(→十勝支庁)管轄です。律令国ではありませんが、戊辰戦争終結から明治15年まで釧路国と十勝国があり、現・足寄町役場付近の利別川はその国境だったものと思われます。
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