2023年3月の平均気温、もはや終末的？暖春

末期症状？

3月の平均気温は、私が定点ウォッチしている156地点の平均で去年3月を1.5℃上回り、3月の平年値（1991～2020年）より2.9℃高い10.8℃でした。

2021年3月を私は「歴史的」暖春と表現しました。47都道府県の県庁所在地で1か所も欠けることなく観測史上1位だったからです。その観測史上1位を今年は県庁所在地39地点でさらに上書きしました。盛岡と前橋では平年値を4.3℃、長野では4.0℃上回っています。

富山、金沢、福井では3月の平均気温としては初めて10℃台に達し、大阪と神戸では初の13℃台でした。秋田で3月の積雪が観測されなかったのも初めてです。2020年4月の平均気温が12.1℃だった前橋では、先月は12.2℃です。桜が早いのも当然です。

以前の道北や道東では3月の平均気温は氷点下が普通でした。網走では6年連続、旭川と稚内では4年連続0℃以上です。

このサイトでは気象関係の親ページのタイトルを「気候変動」としていましたが、4月1日をもって「気候変動から気候危機へ」に変更しました。もともと2018年当時に「気候変動？」で始めています。ラニーニャ現象が終わり、温暖化は加速するとも言われ始めています。

各地の3月平均気温

このサイトで定点ウォッチしているのは、56気象台、2測候所、富士山を除く93特別地域気象観測所、2施設（つくば、父島）に、3アメダス（大館、さいたま、大津）を加えた計156地点です。

いつものように月平均気温等を集約しました。降水量と日照時間が当該地点で3月の観測値10位以内のときは拾い上げています。

北海道は全地点が観測史上1位、本州は宮古、新庄、潮岬を除く全地点が観測史上1位です。四国の瀬戸内側と福岡2地点、対馬の鰐浦、屋久島、それに三宅島と八丈島を加えて、156地点中117地点で観測史上1位です。

3月の降水量は少なめで、新庄では少ないほうから観測史上1位、先月も触れた南大東はわずか5ミリで3月までのトータルがまだ60ミリです。取水制限中の芦田川中流のアメダス府中は11か月連続で平年値未満の降水量です。

また、主に日本海側の25地点で3月の日照時間の観測史上1位を更新しています。日照が多いわりには降水量はそれなりに確保されているのが救いかもしれません。

3月は新潟より高田のほうが寒い

さて、今回の集約中に不思議に思ったのが新潟と高田の関係です。同じ日本海沿岸で新潟のほうが高緯度ですので、気温は高田＞新潟になるはずです。ところが、3月の平年値は0.4℃差で新潟＞高田です。

伏木を加えた3地点の各月の平年値をグラフ化してみました。

新潟と高田は年平均気温については13.9℃でイーブンです。2、3月と8～10月は新潟のほうが高く、４～7月は高田のほうが高いという関係にあるようです。

高田がやや内陸に入っている関係なのかもしれませんが、日最高気温と日最低気温の年平均も緯度の順には並びません。

驚愕、3月の平均気温は「歴史的暖春」以上か？

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2022.04.02